コーティングをしたら掃除はさぼってもOKでしょうか?
これは正しいとも言えるし、間違っているとも言えます。
それでは、「さぼった」場合と「さぼらなかった」場合でどうなるかをシュミレーションしてみましょう。
掃除をさぼった場合
元々面倒くさがりな性格のA子さん。トイレ掃除も嫌々です。
トイレも大分汚れてきてしまいました。
ゴシゴシゴシゴシ・・・
「あー面倒!何とか楽したいなあ!」
そんなある日、友人からお掃除が楽になるからと勧められ、専門業者にコーティングをしてもらいました。
「さあ、これで楽できる!」
コーティングのお陰で今までよりも汚れが付きにくくなりました。
水を流しただけでも今までのように汚れがこびりつきません。
それを見たA子さん、
「コーティングしたんだから掃除もしなくて大丈夫!」
と、トイレ掃除をやめてしまいました。
数か月後・・・
「あれ?なんだかトイレがクサイな?」
トイレがなんだか臭います。便器をよく見てみると黄色い汚れが付いてしまっています。
「コーティングしてるのにおかしいじゃん!」
汚れてしまったトイレに愕然としてしまうA子さんでした。
掃除をさぼらなかった場合
元々几帳面な性格のB美さんはトイレ掃除も毎日の日課でした。
キュッ、キュッ・・・
「今日も綺麗になったなあ!」
「でも、もう少し簡単に汚れが落ちるといいのに・・・」
そんなある日、友人からお掃除が楽になるからと勧められ、専門業者にコーティングをしてもらいました。
「さあ!これでお掃除も楽になる!」
A子さんとは違いB美さんは毎日のお掃除は続けました。
コーティングをしてあるので、なるべく洗剤は使わず、道具は柔らかいスポンジを使って優しく洗うようにしました。
数か月後・・・
「あー汚れも付きにくいし、お掃除も楽になったなあ!」
コーティングの効果を今日も実感するB美さんでした。
使う道具を間違えた場合
清掃会社に勤めるC一郎さんはA社のトイレ掃除を担当していました。
トイレや便器の数も多いので大変です。
ガシゴシガシゴシ・・・
いつも使っている硬いブラシタイプのトイレブラシを使っても、こびりついた汚れはなかなか落ちません。
元々大雑把な性格のC一郎さんなので、掃除も力任せになりがちです。
「ふうー!もう少し簡単に汚れが落ちるといいのになあ・・・」
そんなある日、A社が専門業者に依頼してトイレコーティングを導入する事になりました。
「良かったー!これで掃除も楽になる!」
コーティング後は柔らかいスポンジで清掃するように言われていましたが、
「ブラシを取り換えるのは面倒だから、いいでしょ。」
とC一郎さんは硬いトイレブラシを使って今までと変わらないトイレ掃除を続けました。
数か月後・・・
コーティング直後はスイスイと落ちた汚れが何故か簡単に落ちなくなってきました。
ガシゴシガシゴシ・・・
「コーティングしてあるのにおかしいな?」
汚れが落ちにくいので更に力を入れ、酸性のトイレ洗剤も使って洗います。
ガシガシガシガシ・・・
気が付くとトイレに落ちない汚れが増えていき、1年もしないうちに元通りになってしまいました。
「なんじゃこりゃー!」
見るも無残に変わり果てたトイレを前に呆然と立ち尽くすC一郎さんでした。
まとめ
いかがだったでしょうか。
A子さんやC一郎さんのトイレが汚れてしまった理由は何だったのでしょう。
実はコレ、当然の結果なのです。
コーティングをしているからといって、付いた汚れが勝手に落ちるわけではありません。
これはカーコーティングをしている方ならお分かり頂けるかと思います。
雨の後のクルマのボディーに雨垂れ跡が付いていたり、しばらく洗っていないボディーを触ると汚れが手に付き、ボディーに手の跡が残った記憶はないでしょうか。
コーティングした表面は、一見汚れていないようでも目に見えない汚れが付いているものなのです。
コーティングは「汚れを落としやすくする」のであって「汚れが付かなくなる」わけではありません。
もちろん、コーティングの効果で水流の力だけでもある程度は汚れが落ちますが、
水流が当たらない場所は汚れが残りますし、ただ水を流した程度では汚れの一部は落ちずに残ります。
また、健康な人の便はPH5.5~6.0程度の酸性なので、便器に付いたまま放置するとコーティング層を傷めてコーティングの寿命を縮めることにつながります。
これはカーコーティングをした車で、ボディについた鳥の糞を放置してそこだけコーティングが落ちてしまうのと同じ原理です。
このように汚れが付いたままで長時間放置するとコーティングをしていても落とせなくなる場合があります。
コーティング後にお掃除の頻度を減らすことは可能ですが、このようなリスクがあることを知っておいてください。
コーティングをすると汚れが付きにくくなるので掃除をさぼってしまいがちですが、
A子さんのように汚れを放置してはいけません。
また、掃除する道具に硬いものを使うのもNGです。
C一郎さんのようなお掃除をしていた場合、硬度のあるコーティング層も硬いブラシや酸性洗剤などで傷を付けてしまえば防汚効果が落ちていきます。
掃除はすればいいというものではなく、使う道具や方法には注意が必要になります。
コーティング後もお掃除は必要ですが、道具は柔らかい素材のスポンジなどを使って優しく洗うようにしてください。
それでも汚れは簡単に落ちてくれるはずです。
まとめると・・・
お掃除はB美さんのように
「さぼらない」「なるべく洗剤を使わない」「柔らかい道具を使って優しく洗う」
これをお勧めします。
コーティングをされた方、検討されている方のご参考になれば幸いです。
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